生きる上でまずどの問題を解決すべきか?井上陽水『傘がない』

スタッフの水野です。
梅雨の季節がやってきましたね。
 
雨にちなんで今日は井上陽水の『傘がない』について書こうと思います。
僕は井上陽水自体そんなに聞き込んではいないのですが、この曲は彼の代表曲の一つであり、どこへ出しても恥ずかしくない日本の歌謡界、フォーク界、ロック界を代表するような曲の一つだと思います。
 

 
曲も歌詞の内容も本当にブルースだと思います。
これほど正直でシンプルで衝撃的な歌詞はあまり聞いたことがありません。
ド頭から「都会では自殺する若者が増えている」ともう絶望的な気分にさせてくれます。
暗く、寂しげで、頽廃としていて、どうしようもなく陰鬱な曲です。
 
今日みたいなジメジメとした日には、休職中の僕は昼に目が覚めて、ベランダでボーっとタバコを吸う。
スマートフォンで仕事を探しながら、イヤホンからこれが流れた時には何とも言えない気分になります。
しかし、この曲の良さはそこなんです。こういう時にこそ沁みるのです。
「傘がない」というキーワードも最高です。
これだけで全てを物語る。
傘がないという、世間的に見たらもう本当に取るに足らない問題ですが、実際雨の降っている外に出る為には傘がいるのです。
でもほとんどの人にとって本当にこの通りだと思います。
自分が生きるのだけで精一杯なのです。
それが悪循環なのかもしれませんが、最近はどうしてこんな国になったのだろう?と思ったりもします。
 
サビの「それはいい事だろう?」という投げやりなほどに感情が爆発しているのも好きです。
何だかこんな風に聞かれたら「いい事」であるはずがない気がしてきます。
 
この曲が出来た時、日本では学生運動が下火になっていき、その学生たちの間では、自分たちでは何も変えることが出来ないのではないのか?と絶望し始めていたそうです。
そこで井上陽水がこの『傘がない』で、国の未来の為とかではなく、自分の為に生きるということを歌ったことによって、みんな救われたと云われています。
井上陽水がそこまで考えて作ったのかは分かりませんが、彼にとってはそれよりも今日を、明日を、どう生きるのか、それの方が深刻な問題だったのでしょう。
 
この曲はすごく寂しげに始まりますが最後には爆発します。
井上陽水の悲痛な叫び感がすさまじいです。彼の繊細だけど力強いその歌声が最高です。
初めて聞いたとき僕は、(曲調や歌詞の内容は違いますが)その悲痛な感じがニルヴァーナの『You know you’re right』を思い出しました。
 
僕は今のこの日本でこそ、こういうことを歌う人が必要だと思いますが、なかなかいませんし、いたとしてもヒットすることは難しいでしょう。
井上陽水は考えなくてもすごいのですが、考えれば考えるほどすごさが分かります。
 

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