遠く離れた儚い憧れ、チューリップの「私のアイドル」

スタッフの水野です。
 
今日はチューリップの『私のアイドル』について書こうと思います。
チューリップは、かぐや姫や海援隊や甲斐バンドらが生まれた九州で結成されたバンドです。
リーダーの財津和夫が作る曲はすごくメロディアスでポップで、和製ポール・マッカートニーの名に恥じないソングライティングをします。
僕はビートルズ自体にあまりハマってないので、特に気になったことはなかったのですが、この曲の素晴らしさには思わず唸ってしまいました。
 

 
「あなたの写真は、あなたの声は、私を狂わせた」
「肩まで伸びていたあなたの長い髪は、人生の悲しみを歌っては、客席を拍手でうずめた」
という歌詞が象徴しているように、この曲は財津和夫が憧れたビートルズのことを歌っているといわれています。
 
二番に、「いつだってあなたの姿に触れるたび胸が震えた。だってあなたはどこにも姿を見せない、ラジオにも、テレビにも・・・」という歌詞があります。
僕は中学生の頃、ロックという音楽にどっぷり漬かりまして、その頃に流行っている音楽とはどんどん離れていきました。
僕が聴いているこの70年代のロックの素晴らしさを友達にも分かってほしく、友達に聞かせるもイマイチ反応を得られず、次第に僕は友達と、一番良いと思う物の感覚を共有できないことに苛立ちだったり寂しさを感じたりしました。
今思えば別にそれは好みや趣味の問題でその当時思うほどの悩みではないのですが、中学生という多感な時期でそう感じました。
そうすると次第に、このバンドは僕しか知っていなくて、僕にしか分からないものなんだと思ったりしました。
この「あなたはどこにも姿を見せない、ラジオにも、テレビにも・・・」という歌詞は、特に重要なところなのではないのかも知れませんが、僕にとっては何だかその青春のような心情を思い起こさせるようで、とても好きなフレーズです。
 
 
 
この曲はローリーがカバーしているのですが(彼はいろいろな昭和歌謡をカバーしているのです)、そこにオリジナルの歌詞が追加されています。
 
歌はスターを作る、歌は夢を作る、歌はお金を作る。
スターになったって僕は何も変わらない、何も変わりはしない。
歌っているのはこの僕、僕はここで歌っている。悲しみの歌や希望の歌・・・
バイバイバイ、私の憧れ、私のアイドル・・・

 
という歌詞なのですが、これはロックスターに憧れたローリーが、音楽の世界に身を置いて出した答えなのかもしれません。
どんなに憧れても、どんなに練習しても、どんなに真似しても、僕はスターになれずに、僕はロックスターに憧れている一人の男に過ぎない、というような感じに聞こえてきます。
この部分に僕はどこか共感してしまいます。
 
 
僕の場合は海外のミュージシャンですが、この曲は何かのファンである人なら誰しも共感できるのではないでしょうか。
おそらく、日本人にしか表現できないような、希望と寂しさを歌った素晴らしい名曲です。
 

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